おかげさまで無事に終了いたしました。
会期中はたくさんの方にご来場を頂き、誠にありがとうございました。

平成二十年七月にオープンしたギャラリー「ぷかぷ館」ですが、お陰様で丸四年を無事に過ごすことができました。これも「ぷかぷ館」を支えてくださった多くのお客様のお陰と、感謝いたしております。
このたび五周年の節目の年を迎えるにあたり、私の尊敬する熊谷元一さんの作品を展示する「熊谷元一写真童画展」を開催させていただくことになりました。

信州の小さな村・阿智村で約70年にわたって郷土の写真を撮り続け、同時に信州・伊那谷の懐かしい生活を童画で描き続けた熊谷元一さん。
小学校の教諭でもあった熊谷さんは明治、大正、昭和、平成の世を生き抜き、平成22年、百一歳でこの世を去るまで旺盛な創作意欲で多くの作品を世に送り出しました。
熊谷さんならではの暖かい視線を感じさせる作品の数々をご覧ください。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

ぷかぷ館 開館5周年記念
熊谷元一写真童画展〜百一歳からのメッセージ

期間:平成24年7月6日(金)〜31日(火) ※水曜・木曜 休館
時間:10:00〜17:00
会場:ギャラリー&カフェ ぷかぷ館
住所:〒014-0359 秋田県仙北市角館町北野78 2F(1F:麺のご馳走 花うさぎ)
お問い合わせ:TEL. 0187-53-2473 / FAX. 0187-53-2474
※入場無料

平成二十年七月にオープンしたギャラリー「ぷかぷ館」ですが、お陰様で丸四年を無事に過ごすことができました。これも「ぷかぷ館」を支えてくださった多くのお客様のお陰と、感謝いたしております。
このたび五周年の節目の年を迎えるにあたり、私の尊敬する熊谷元一さんの作品を展示する「熊谷元一写真童画展」を開催させていただくことになりました。
数多くの写真集を出版している熊谷元一さんですが、代表作の一つである「一年生ある小学教師の記録」は昭和二十年代、戦後間もない頃の村の小学校が舞台です。当時、この学校の教師だった熊谷さんは授業の合間や放課後、休みの日などに子どもたちにレンズを向け、シャッターを押し続けたといいます。
絞りやシャッタースピードを瞬時に計算し、構図を考えながらピントを合わせてシャッターを押す。高性能カメラの性能に頼ることの多い今の私には、まさに神業のように思えます。そして、カメラのレンズを気にせず自然にふるまう被写体の生徒さんたち。このような表情を見せるまでに、熊谷さんはどれだけシャッターを押し続けたことでしょう。撮影の後は膨大な量のフィルムを自宅に持ち帰り、現像、焼き付け。一日のほとんどが写真とともにあったと想像されます。
現在は主に風景写真を撮っている私ですが、熊谷さんの写真はジャンルこそ違え、私のバイブルの一つです。時々、写真集を取り出しては思わず笑い、ほっとした気持ちにもさせられます。一枚一枚の写真に込められた暖かいまなざしと気持ちがひしひしと伝わってくるのです。
「熊谷元一写真童画展」は開館五周年を迎えた「ぷかぷ館」にとって初めてのビッグイベントです。熊谷ワールドに触れ、「苦しかったけど、希望もあった時代」を感じていただければ幸いです。なお、今回の展示は熊谷元一さんのご長男でブックデザイナーの熊谷博人さんと熊谷元一写真童画館のご協力をいただき開催することができました。厚くお礼申し上げます。

小松ひとみ

今まで以上に多くの方々にくつろいでいただけるスペースを目指し、妹と一緒に努力してまいります。今後ともご愛顧の程をよろしくお願い申し上げます。

館長 小松優美子