岩手県 久慈市 内間木洞 「氷筍」
氷(こおり)の筍(たけのこ)と書いて、
「氷筍(ひょうじゅん)」と読みます。
洞窟などの天井から滴り落ちる水滴が
ゆっくりと凍りながら形成されるもので、
タケノコ(筍)がニョキニョキと地面から伸びたような形状から、
このように名付けられています。
周囲の温度が約−3℃程度で保たれることや、
外的な刺激が加わりにくいことなど、
条件の限られた環境下のみで生まれる、
冬が作り上げる幻想的な造形美です。
「氷筍」は全国でも鑑賞できる場所が僅かですが、
今回は岩手県久慈市の「内間木洞の氷筍」をご紹介致します。
氷筍に会えるのは年一回のみ、今年は2月9日でした。
(洞窟開放は年に2回。夏季に一回、冬季は2月の第二日曜日です)
この日は大寒波が襲来した後の貴重な晴れ間。
十和田湖のしぶき氷も発達しているだろうなあ〜、
どうしようかな?と前日から迷いながらも、
やはり年一回しか見ることができない氷筍に向かいました。
秋田市から久慈市の内間木洞までは135キロ。
西の日本海側から東の太平洋側まで列島横断の旅です。
長い道中のようですが、会いたい気分が優っていたのでしょうか、
片道5時間の雪道運転もワクワク気分、
不思議と疲れることはありませんでした。
今年の氷筍はあまり大きくないとの情報を
事前にいただいていましたが、
初氷筍との出会いに大感激!神秘的な天然アートに
すっかり魅了されてきました。
最後に・・・「氷筍」を色々調べていくうちに、
おもしろい記事を見つけました。
なんと長野五輪のスピードスケートのメイン会場のリンクに
「氷筍」が敷き詰められる予定があったとのこと。
残念ながら、時間切れで採用にならなかったようですが、
結晶が大きい氷筍は普通の水より滑りやすく、
世界初の「氷筍高速リンク」になるだろうと、
大きな注目を浴びました。
自然が作り出すメカニズムが世界記録のために
応用されようとしていたなんて・・・
なんだかワクワクしてきちゃいますね。
以上、体育会系カメラマン小松のよもやま話でした
内間木洞氷筍観察会の詳しい情報は、こちらからご覧ください
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https://iwatetabi.jp/events/8702/
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岩手の春は魔法の季節です。繊細な梅の花が景色を彩り、その後、淡い桜が一面に広がります。春は暖かくなりますが、北部では日没後に気温が下がることも。お出かけの際は軽い防寒具をお忘れなく。